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バイタクの兄ちゃん達 その1

 キンシャサの街で、バイクタクシーに乗るのだけは ごめんだ。絶対 乗りたくないとずっと拒否していた。とにかく道路事情、交通事情、どちらも最悪、最低!な、キンシャサ!

デコボコ道路は車と人で溢れかえり、渋滞。その混雑の中、道路を横断する人々はもちろん、沢山の売り子達、車との間が何十センチしかないような間をぬって走るバイタク。このカオスのような道路事情の中をバイクで走るのは命がけだ。一歩まちがったらの世界だ。危険すぎる。昔、ブルキナファソでバイク事故を起こし、腕に大怪我をし、病院へ行った。しかし、その手当は結構、いいかげんで先生もいいかげん。だけどめっちゃ面白い笑ける先生だったがって、破傷風になるといかんからと薬を飲ませられ フラフラ。でも毎日 病院に通うが先生はいつもいなく。待つ間 フラフラしながら近所回り、、とか。その傷は未だ消えず、、、。で、それがトラウマとなり、バイタクは絶対、ましてやここでは乗らないつもりだったのだ。しかし、雨期のキンシャサの裏路地の道は大きな水たまりとぬかるみの泥道で車では行けずバイクで行くしか方法がない。という訳で、覚悟を決めバイクに乗った。

”とにかく ゆっくり慎重に行ってくれ。”と、私。

”お前、何そんなに怖がっているんだ?”

”前にブルキナファソでバイク事故したから、怖いんだ。”

”そいつはブルキナべ(ブルキナファソ人)だろ、俺はコンゴレーだぞ。俺たちは上手いんだ。心配するな。”

さすが、強気のコンゴ人。そう言うと、そのものすごい泥道を兄ちゃんは長靴で水たまり&泥道を支え歩きながら

バイクをガンガン強行に進めて行く。その上、音楽まで聞いて歌ってる。余裕だ。 えーまじで 兄ちゃん こんな道行くんかーと後ろでたじろぎ驚きながらも、すでに私の命はこのお兄ちゃんに預けている。無事を祈るしか私にはできない。あーコンゴの神様 お守りください。そうこうしてると、前からバイタクのお兄ちゃんがやってきた。同じ細い泥沼にできた道筋だ。当然 ぶつかり合うはめに ”お前 後ろ下がれ。”

”はあ?お前が下がれ。”

闘いが始まった。エンジンをブンブン噴かし泥

土を跳ねまくる。あっちも負けずにガンガン噴かす。まるで2匹の動物がその角で闘いをやっているようだ。どの位続いただろうか。結局は私が乗ってる方の兄ちゃんが勝ち、彼は道を変えた。本当にここはいつもパワー全開で生きている感じだ。出し惜しみをしない。何事も全力、すべてをかけるって感じで私は好きだ。私はここにいると身も心も元気になり調子がいい。体力や筋力と同じで、使わなかったり、全力出さず、ちょっとしか力を出さないでやってると筋力が衰えて、弱くなって行く。精神力、生きる力? そんなのと同じかもと、、。しかし、実際 ハードだが。それにしても、さすがキンシャサのバイタク兄ちゃん達 めちゃおしゃれーー!!

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